- セールス・営業職は、会社の売り上げを左右する最も重要な職種
- セールス・営業職に求められるスキルや能力
- スキル・能力を身につける方法
はじめに結論PDCAサイクルを回して、スキルアップしましょう。
セールス・営業職は会社の売り上げを左右する最も重要な職種であると同時に、時代や顧客に合ったセールス方法を試しながら、スキルアップも必要です。
この記事では、セールス・営業職に求められるスキルや能力と、それらを身につける方法について解説します。
目次
セールス・営業職の重要性
セールス・営業職は、会社の売り上げを左右する最も重要な職種といっても過言ではありません。
いくらマーケティングや商品開発が優れていても、サービスを顧客に購入してもらうセールスをしないと、会社の利益には繋がりません。その為、顧客が何を必要としているかを把握し、サービスを売り込むのはセールスにしかできないことです。
近年は、サブスクリプション型のビジネスモデルに象徴されるように、継続的な売り上げを伸ばすために顧客に合わせたセールスが求められています。
このように、セールスマンの行動が会社の売り上げに大きく影響するため、とても重要なポジションと言えるでしょう。
セールス・営業職に求められるスキルや能力とは?
会社の重要なポジションを担う、セールス・営業職は誰でもできるわけではありません。
ここからは、セールス職を経験する上で身につけるべき9つの代表的なスキルについて紹介します。
- ヒアリング(傾聴)力
- ロジカルシンキング
- コミュニケーション力
- 分析力
- 課題解決力
- 調整力
- 行動力
- ポジティブシンキング
- タイムマネジメント能力
ヒアリング(傾聴)力
セールス・営業職に求められるスキル1つ目は「ヒアリング(傾聴)力」です。
セールス・営業職として成功するためには、ただ一方的に顧客へ商品やサービスを売り込むのではなく、顧客の課題は何なのかを把握し、その課題を解決するために自社サービスが有効であることを示す必要があります。
その為、顧客の課題を聞き出すヒアリング力が必要になります。
顧客は、自身の会社の課題がどこに眠っているのか、気づいていない場合も多々あり、顧客が当たり前だと感じていることが課題である可能性もあるため、事細かに状況をヒアリングすることが必要です。
ロジカルシンキング
スキル2つ目は「ロジカルシンキング」です。
ロジカルシンキングは「論理的思考力」とも言い、物事を筋道立てて整理して体系的に考えるスキルです。
このロジカルシンキングは、ビジネスパーソンにとって不可欠なスキルと言われ、何か問題やトラブルが起きたときに、論理的に考えることで解決策を導き出しやすくするためです。
さらにロジカルシンキングは、営業職にとっても特に重要なスキルともいうことができ、論理的な話は筋道が通っており説得力が増し、商談において相手に納得してもらいやすくなります。
また、売上が上がらないときや顧客との間でトラブルが起きた時にも、ロジカルシンキングを活用すれば最適な解決策を導き出すことができるでしょう。
コミュニケーション力
3つ目のスキルは「コミュニケーション力」です。
セールスは、人対人で行われるものなので、コミュニケーションは必須とも言え、人と話すことが好きな人はセールス・営業職に向いています。
反対に言うと、人と話すことが好きではない人は、その分顧客の信頼感を築きにくいため、セールス・営業職は向いていないということになります。
セールスする上で信頼関係を築くことはとても重要です。
どれだけ商品やサービスが優れていても、「この人から購入したくない」と思われてしまっては本末転倒で、「この人から購入したい」と思ってもらうよう、コミュニケーション能力を磨いていく必要があります。
顧客との円滑なコミュニケーションを行える人が、セールスマンとして成功するとも言えるでしょう。
分析力
求められるスキル4つ目は「分析力」です。
顧客とのヒアリングで浮き上がった課題を分析し、自社の商品やサービスがどう有効に働くのかを判断する必要があります。
言い換えると、顧客の課題をいかに解決できるのかということを論理的に分析し、課題とサービスの因果関係を適切に説明しなければいけません。
そして、自分自身のセールス方法が、適切なのかどうかも分析する必要があります。
セールスが上手くいかない時は自身のやり方にも目を向け、多様な方法を模索する必要があります。常識だと考えていることに対して懐疑的な目を向け、改善を繰り返すことがセールスのスキルを上達させます。
課題解決力
「課題解決力」も必要です。
セールス・営業職は、顧客の課題を解決できなければサービスを利用してもらうまで至りません。特に、カスタマーサクセスのような職種では、継続的にサービスを利用してもらうために、適宜顧客の課題を解決していかなければなりません。
そのため、顧客が何を必要としているのかを理解する必要があり、顧客のニーズをきちんと把握することは、顧客の課題を解決することに繋がるからです。
このように、顧客が抱えている問題を把握して1つ1つ解決する力がセールス・営業職には求められます。課題発見から課題解決までをスムーズに行えるセールスマンは、市場価値が高いセールス・営業職と言えるでしょう。
調整力
セールス・営業職で求められるスキル6つ目は「調整力」です。
セールスシーンでは、自社と顧客間の合意点を探ることが契約成立に繋がります。自社と顧客のWIN-WINな契約を結ぶために、お互いにとって利益が出るよう調整する力が求められます。
お互いにとっての『妥協点』のようなマイナスイメージの場合がありますが、そこで顧客に不満を抱かせないよう調整する力も必要です。
また、インサイドセールスにおいては、商談の機会を得るため日程調整も必要で、自社内でも、段階別に顧客管理を行う必要が生じる場合があります。
このようにセールス職には、さまざまな取り決めを行う際に調整する力が求められます。
行動力
セールス・営業職に求められるスキル7つ目は「行動力」です。
セールスを行う上で、セールスマンが受け身になっていては、顧客にサービスを購入してもらえません。
そのため、受動的ではなく能動的かつ積極的に顧客にアプローチする行動力が必要で、新規開拓のセールスは、数を打つことが重要になるため、「1日に数百件テレアポをする」などの行動も必要です。
また、場合によっては飛び込みのセールスを行う場面もあるかもしれません。
このようにセールスでは積極的に顧客とコンタクトを取る必要があるため、行動力に自信のある人はセールス・営業職に向いているかもしれません。
ポジティブシンキング
セールス・営業職に求められるスキル8つ目は「ポジティブシンキング」です。
セールスでは、顧客から断られることが多くなります。
その原因は、顧客に対して競合他社もセールスをかけている場合があり、顧客が常に財務状況を見直しており、必要最低限しか他社と契約をしないというスタンスの場合などもあります。
そのため、「セールスは断られるのが当たり前」という考えを持っていないと、断られる度に落ち込んでしまい、やる気も失せてしまいます。
そのため、ポジティブシンキングな考え方をできる人は、セールスに非常に向いていると言えます。
セールスを失敗することに対して楽観的すぎることは問題ですが、起きてしまった事実に対して悲観的になっていても何も得しないので、前向きにセールスに取り組めるよう、ポジティブシンキング能力を磨く必要があります。
タイムマネジメント能力
スキル9つ目は「タイムマネジメント能力」です。
タイムマネジメント能力を直訳すると「時間管理能力」となりますが、スケジュール管理に限らず、仕事のスケジュールや進め方を工夫して限られた時間でも生産性を高める能力と言えます。
セールス・営業職は、取引先への訪問や提案資料の作成、社内会議や納品・請求の手続きなど、日々多くの業務に追われています。多忙で時間が限られるなかで、時間を有効に活用して業務を進めるスキルが求められます。
そのため、タイムマネジメント能力を養い、業務プロセスや時間配分などを見直して業務を効率化することが必要です。
スキル・能力を身につける方法
上記のように、スキル・能力が求められ、これらを身につける方法を、以下に4つ紹介します。
- 本を読む
- 行動を重ねて細かく改善する
- 日々の業務を振り返る
- フィードバックをもらう
本を読む
セールス・営業職に関連する本を読むことで、スキル・能力を身につけることができます。
本を読むことで、ノウハウを身につけることができ、コミュニケーション力を高めたいなら、コミュニケーション力に関する本。課題解決力の方法を知りたければ、課題解決力に関する本を読めば、自身では考えることのできなかった新しい知見を得ることができます。
その際、ただただ本を読むのではなく、思考を重ねて本を読み進めることが重要です。
つまり、著者の言葉を鵜呑みにするばかりではなく、自身の頭で必要な情報を取捨選択しながら本を読むことによって、思考力が身に付きます。
また、その分野に関して1冊の本ではなく複数冊の本を読む「乱読」がオススメです。
1冊の本では、1人の著者の偏った意見ばかりに触れてしまうため、複数の著者の意見に耳を傾けることでその分野の本質を見極めることができます。
このように本を読むことで、メリットしかないといっても過言ではないので、たくさん読んでスキルを身につけましょう。
行動を重ねて細かく改善する
行動を重ねて細かい改善を繰り返すことで、既存のセールス方法を常にアップデートしていくことことができ、自身の中でセールスの型や、正解が見えてきます。
「顧客のヒアリングの時間を増やしたら受注率が上がった」「いつもと話す順番を変えてみたら受注率が下がった」など、常にPDCA(Plan Do Check Act)サイクルを回していきながら、自分に合ったセールス方法を模索していくことで、成功率を上げていく必要があります。
このように、行動を重ねていきながら細かく改善することを継続すれば、自然と成功率・受注率は上がっていくはずです。
日々の業務を振り返る
日々の業務を振り返り、良かった点や改善ポイントを洗い出していくことで、スキルアップにつながります。
仮に商談がうまくいかなかった場合、商談後に自分の話し方や顧客の反応などを振り返ると「あの部分はもっとわかりやすく説明すればよかった」「顧客のあの発言には、こんなニーズが隠れていたのではないか」といった発見があります。これらを改善して次の商談に活かすことで、違った結果を得られるでしょう。
また、一日単位ではなく、週や月での振り返りも重要で、週単位や月単位で確認すすることで「あの時の施策は、ここの部分が良かったから効果が出た」といった分析が可能になります。
フィードバックをもらう
同僚や、上司・先輩からフィードバックをもらうことで、スキル・能力が身につきます。
もちろん、自分自身で行動を重ねながら改善を繰り返すことは重要ですが、自分1人の考えには限度があります。
その為、自身のことを客観的に見てくれる人からのフィードバックやアドバイスは、1人では気づき得なかったことが見えてくるきっかけにもなります。
自身の考えにやや固執してしまいがちな人は、周りの優れたセールスマンに積極的にフィードバックを貰いにいったり、セミナーや勉強会に参加することもオススメです。
最後に
この記事でご紹介したスキル以外にも必要になるスキルは存在しますが、上記のようなスキルを身につけているとセールス職として活躍できる可能性が広がります。
セールス・営業ほど「人」が成果に影響するものはないと言っても過言ではないので、足らないスキルについては是非スキルアップするようにしていきましょう。