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どっちがいい?インハウスデザイナー・制作会社デザイナーのメリットとデメリット

この記事で分かること
  • インハウスデザイナーのメリット・デメリット
  • 制作会社デザイナーのメリット・デメリット
  • 結局どっちがいい?
結論

はじめに結論どちらも一長一短です。「将来どんなキャリアを積みたいか?」「将来どうなりたいのか?」を考えて選びましょう。

結局どっちがいいのだろう?と、こんなお悩みのデザイナーや、これからデザイナーになろうと思っている方へ、この記事ではインハウスと制作会社のメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。

結局のところ一長一短なので、自分の今後のキャリアと照らし合わせながらご覧ください。

管理人は、15年間インハウスでデザイナーをしています。これに同僚の話も加えつつ解説しています。

インハウスのデザイナー

インハウスのデザイナーのメリット・デメリット

インハウスのデザイナーは、その会社専門のデザイナーとして働く人のことです。会社によっては、パッケージ・LP・サイト・バナーやプロダクトなど、幅広くその商品やサービスに関わり、ビジュアル全般を作ります。

ざっくりとしたメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

・ 労務環境や福利厚生が充実している

・ ユーザーに近いところにいられる

・ 結果を数値で見てPDCAを回せる

・ 上流工程から加われる

デメリット

・ デザイナーの共通言語が使えない

・ ミーティングの時間が割合多い

・ 色んなトンマナのデザインができない

・ 幅広いスキルが求められる

まずは、インハウスデザイナーとして働くことのメリットとデメリットについて詳細を見ていきましょう。

インハウスのデザイナーのメリット

労務環境や福利厚生が充実している

様々な企業があるので、一概には言えませんが制作会社に比べて労務環境が充実している印象です。

特に制作会社にありがちな、クライアント都合のエンドレスな修正作業や納期の短縮が発生しにくい為、計画的な業務をしやすい環境が多い傾向です。

ユーザーに近いところにいられる

プロダクトに対する改善要望や、サービスを利用して良かった体験がユーザーから寄せられます。

WEBサイトではGoogle Analyticsなどを使いユーザーの定量・定性の分析を自分で行うことが増え、ユーザーのニーズを知る機会が増えます。

逆に言えばユーザーに近いことで、自分で作った広告やクリエイティブの効果が数字で一目瞭然です。

その為、時にはいい結果ばかりではなく、悪い結果も直接知ることになるため、うれしいことばかりではないかもしれませんが、それだけ醍醐味だったりします。

結果を数値で見てPDCAを回せる

広告代理店が入ることもありますが、ローンチしたLPを実際にヒートマップで見て改修をしたり、プロダクトのNPSを取得します。

それらをまとめ、改善の要件として開発をしてみたりと、実際に数字を見て自分の分析内容で施策の実施ができます。

また、PDCAサイクルを回すことで、社内のマーケッターやプロダクトマネージャーとも協調して仕事を進めるので色んな知識が得られることもメリットです。

上流工程から加われる

手を動かすデザイン業務だけではなく、営業や、エンジニアやCSの様々な部署のメンバーや、CTOや経営者とのミーティングをする機会が増えます。

企画の段階から入ることが多くなるので、要件定義の段階から業務に関わる事ができます。

インハウスのデザイナーのデメリット

デザイナーの共通言語が使えない

クリエイティブを専門としないメンバーともプロジェクトを一緒に進めていく必要がある為、理解してもらえる言語を使うことに試行錯誤しているデザイナーも多いです。

例えば「タイポグラフィー」を「文字」と言い換えたり、「ティザー」を「予告」や、「GA」を「PVとかUUの数字を見れるGoogle Analyticsと言うツール」など、省略せずにきちんと言い換えることも必要です。

つまり、相手に伝わるための言葉選びが重要です。

ミーティングの時間や機会が多くなる

デザインスキルを活かして、社内のメンバーに必要とされる機会が増えることで、プロジェクトのミーティングに時間をとられる事が多くなります。

その事で、事業部内の色んなポジションの方とコミュニケーションをとる機会が多くなり「このミーティングに入って」など、色んな部署からのミーティングの機会に比例して、1日のミーティングの時間が多くなります。

インハウスのデザイナーは、自ずと部門横断の機会が増えるのでそれらのミーティングは不可欠です。

色んなトンマナのデザインができない

サービスの基本的なVIやCIに準じたデザインを行う為、色々なトンマナでのデザインを行う事ができません

作ることが好きな人にとっては辛い部分かもしれませんが、その企業のブランディングに深く関わることで、新しいものを作ったりできればその範囲を広げることができます。

幅広いスキルが求められる

企業のクリエイティブの内製の度合いにもよりますが、広範囲のスキルが必要とされます。

例えば、WEBサイトの場合簡易な修正は、コーディングしてftpでそのままサーバーにあげる対応をしたり、wordpressのテンプレートタグをいじったりと、色々な対応を求められることがあります。

それらは、外注先に依頼するより自分でやった方が早いものがあるので、自然と幅広いスキルが求められる機会が多くなります。

制作会社のデザイナー

制作会社のデザイナー

制作会社のデザイナーは、色々なクライアントの外注先として仕事をするデザインをする人のことです。

ざっくりとしたメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

・ 手法やトレンドのキャッチアップを早くできる

・ デザインスキルを身につけやすい環境

デザイナーの共通言語で会話ができ、いざというときの安心感

・ 色んな業態のクリエイティブを作れる

デメリット

・ 労務環境が結構キツい

・ 納期に追われる

・ エンドユーザーとの距離が遠い

制作会社のデザイナーとして働くことの、メリットとデメリットについてご紹介します。

制作会社のデザイナーのメリット

手法やトレンドのキャッチアップを早くできる

様々な業種のクライアントとの打ち合わせに行くことが多く、社外で新しい価値観や人に触れる機会が多い為、それに比例して自ずと新しい手法やトレンドに触れる機会が多くなります。

ある種、風通しの良い流動的な環境とも言えます。

そして、身の回りに専門的スキルを持ったメンバーもいることで常にキャッチアップも早くなります。

デザインスキルを身につけやすい環境

インハウスのデザイナーは、印刷物のレイアウトを考えたり、ブランドのロゴを考えたりとクリエイティブに関する領域を広く任されます。逆に言えば、その広い領域が逆に自分のデザインキャリアの足枷せになってしまう場合があります。

制作会社のデザイナーは広範囲ではなく、デザインに関して業務を行うのでデザインスキルを磨いていきたい人にはうってつけの環境です。

デザイナーの共通言語で会話ができ、いざというときの安心感

制作会社では、職場や自分の周りにクリエイティブな技術、Webに関する知識、デザインの経験を持っている人が多く在籍しています。

また、会社の規模によっては大人数が所属するクリエイティブチームを有している企業もあり、社内デザイナーは自分だけということが少なく稀です。

その為、専門的な課題や問題に対して、共通の言語で相談できる人が側にいる為、安心感を持って働きやすい環境とも言えます。

色んな業態のクリエイティブを作れる

会社にもよりますが、クライアントのジャンルは様々で、トンマナや勝手が違う多岐に渡る分野のクリエイティブの制作ができます。それによって引き出しを多くできたり、デザインスキルを磨くことができます。

個人的な話ですが、今まで一緒に仕事をしてきた同僚は制作会社出身が多く、この引き出しの多さは共通していたところです。

制作会社のデザイナーのデメリット

労務環境が結構キツい

近年は残業規制の法改正により改善されてきていますが、メンバーが少ない制作会社は、残業時間が多くなる傾向があります。

小さなWeb制作会社の場合、Webデザイナーがデザインだけでなくマークアップまで担当するというケースもあります。

また、会社の規模だけでなく、スケジュールがタイトな案件ばかりを請け負っているケースでも残業が多くなりがちです。

納期に追われる

事業会社でも全てのクリエイティブな物に関して納期はありますが、短納期で無理のある膨大な開発や、ローンチは基本しません。また、エンドレスな修正も少ない傾向を感じます。

一方、制作会社の場合はクライアントありきなので、納期の短縮や要求を受け入れて進める必要があります。その為、自ずと納期に追われることが多くなります。

例えば、「進行中の急な要望追加や変更で家に帰れない…。」こんな制作会社特有?の武勇伝、よく聞きます。

エンドユーザーとの距離が遠い

制作会社は「作ったら終わり=納品して完了」ということが多くなります。

結果、クライアントから「その広告からどれくらいCVが増えたか?」の数字を開示してくれることは少なく、その効果を数字で見ることは難しくなります。

その為、ユーザーとの距離が遠くなり、ユーザーに対して価値のあるものを提供出来ているのか?というクリエイティブの直接的な効果を知ることが難しかったりします。

最後に

インハウス。制作会社とも、一長一短でどちらが良いところ、悪いところがあります。

その上で「将来どんなデザイナーになりたいか」「自分は今どんなキャリアを積むべきか」の、自分が今後どうしたいのかを軸に、考えてみることが重要です。

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