- 10の職種別平均年収
- 10の職種別の必要なスキル
はじめに結論デザイナーの平均年収は411.0万円だが、コロナ禍で需要も拡大。これから期待できる。
2018年5月の経産省・特許庁のデザイン経営についての発表で、近年デザインが経営に与える影響や効果について、大きく取り上げられました。
これによって、一般的なデザインについての認識は一般的なものに変わり、企業もデザイナーの求人を積極的に推し進めています。
ですが、実際にデザイナーの年収はこれに比例して上がっているのでしょうか?
こんな疑問について、デザイナーと他の職種含めた10種の「平均年収」について調べたことを解説していきます。
目次
ITコンサルタント
ITコンサルタントはクライアントの課題を抽出するため、代表や役員といった経営層を相手にヒアリングや提案を進めていきます。
経営視点に立った話ができるという点で、ITコンサルタントは人気の職種です。また、そういったクライアントと一丸となりながら課題解決に取り組めることがITコンサルタントの醍醐味であるといえます。
そして課題が解決できた際には、大きな達成感を得られる仕事です。
ITコンサルタントとして働く場合、その多くはコンサルティングファームという企業に所属することになります。
そして、ITを切り口とした提案でクライアントの抱える課題を解決していきます。現代ではどのような問題にもITの力は不可欠なことから、総称して総合ファームと称されることもあります。
ITコンサルタントの平均年収は928.5万円
ITコンサルタントの魅力の一つとして高年収が狙えるということもあり、ITコンサルタントの平均年収は928.5万円です。
また、デロイト トーマツ コンサルティング社やPwCコンサルティングなど、これらの有名企業の場合、他業界と比べても20代で高い年収の1000万円を超えることがあります。
その分と言っては誤解がありますが、どのようなコンサルティングファームでも実力主義の傾向が強く「仕事で必要な知識は自分で吸収していく」姿勢は、当然求められます。
プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進行を管理し、予算や品質、納期、成果物のクオリティに対して全責任を持つ役職です。
プロジェクト全体を見通した上で意思決定を行い、プロジェクトを成功に導くまでが仕事となります。
成果物が完成した後は、運用担当チームに案件を引き継ぎますが、あらかじめ運用のライフサイクルを見通したプロジェクトを策定するのも、プロジェクトマネージャーに必要な能力です。
プロジェクトマネージャーの仕事内容は多岐にわたります。
顧客を含む社外の人間との交渉やプロジェクト全体の管理、予算などの決定、開発チームのサポートなど幅広い業務をこなすため、様々なスキルが求められます。
プロジェクトマネージャの平均年収は891.5万円
プロジェクト全体を統括するプロジェクトマネージャーの平均年収は高水準で891.5万円です。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成否に関わる重要な役職で、新人がいきなりこの役職につくことはまずありません。
そのキャリアはプログラマーから始まり、システムエンジニア、プロジェクトリーダーを経て、十分な経験を積んだ上で、プロジェクトマネージャーになるのが一般的なキャリアパスです。
一般的なキャリアパスとしては、一度プロジェクトマネージャーを経験した上で、スペシャリストの道を選んで現場に戻る場合と、さらに上位職であるITコンサルタントを目指す場合に分かれます。
優秀なプロジェクトマネージャーやITコンサルタントは常に不足しているため、どの企業でも歓迎される職種です。
ITアーキテクト
ITアーキテクトは、企業の経営戦略に合わせたWebシステムの「設計図」を作り、運用しやすい最適なシステム基盤を設計するのが役割です。
ITに関する幅広い知識と経営戦略への深い理解が求められ、システムの最終的な仕上がりを左右してしまうほど重要な役割を担う職種です。
その為、ITアーキテクトに転職したいと思っても、前提としてネットワークやデータベースなどに精通している必要があります。
その為容易に担えるポジションではなく、多くの人は実務と実際のプロジェクトの実践や経験を経てITアーキテクトとして必要なスキルを身に付けていきます。
ITアーキテクトの平均年収は778.2万円
ITに関する幅広い知識と経営戦略への深い理解が求められるITアーキテクトの平均年収は778.2万円です。
責任あるポジションであるが故に、ITアーキテクトの年収は他のIT関連職と比較しても高い傾向があります。
また、規模の大きいプロジェクトを任されているITアーキテクトであれば、これよりも高い水準の年収を獲得しているケースがあります。
ビッグデータの活用やIoTなど、IT化の取り組みはあらゆる産業で一般化しており、ITアーキテクトの需要は依然として拡大の一途をたどっています。
SE・プログラマ
SEとプログラマは職種として混同しがちですが、その役割や内容は厳密に異なります。
SEは、要件定義を正確に把握し必要なプログラムの基本設計をし、さらに完成までに要する期間や開発費用などの交渉も並行して進めます。それと同時に、決定した基本設計をプログラミングで実現できるレベルまで落とし込んでいくことも、SEの仕事です。
プログラマは、SEが考えた設計案をもとに、コンピュータープログラム、Webサイトやアプリケーションなどのさまざまソフトウェアを作っていきます。
SE・プログラマの平均年収は593.7万円
SEとプログラマは、仕事内容の違いに比例して年収の差が大きくありますがSE・プログラマの平均年収は593.7万円です。
平均年収は、正社員と派遣社員で年収に差が出るのは当然ですが、企業に所属するかどうかや、扱うプログラミング言語によっても年収にが生じるのは、SE・プログラマの特徴です。
IT保守
IT保守は、システムを停止させることなくサービス提供できる環境を整え、定期的にシステムの調整やバグを取り除くなどの改善を行います。
また、障害が起きたときはもちろんのこと、障害の脅威があった場合予防処置として保守を行うこともあり、運用手順などはマニュアルに従い対応していくことが求められます。
IT保守の平均年収は592.2万円
IT保守の平均年収は593.7万円です。
IT保守の求人は、経験やスキルは不問の場合が多く、運用手順などはすでにマニュアルができています。
言い換えれば、その手順に従って行っていけばいいのでコンピューターに関するちょっとした知識があればでき、専門的なスキルがさほど要求されない為、初めてIT関係の職に就く方でもおすすめな職種とも言えます。
IT講師・インストラクター
IT講師・インストラクターは、パソコン教室や市民講座をはじめとして、企業向け研修会や訪問して研修で、講師として教える相手のITスキルのレベルに応じて教えます。
内容は様々で、講師として教えた相手から、さまざまな感謝の言葉をもらえる職種です。
また、Office系・Web系・DTP系・ツール系などさまざまな種類が存在し、これらをいろいろな相手に接してITスキルを教えていく中で、どのような年齢層や立場の人ともコミュニケーションがとれるスキルが身につく職種でもあります。
IT講師・インストラクターの平均年収は651.0万円
さまざまなキャリアパスがあるIT講師・インストラクターの平均年収は651.0万円です。
比較的人口比率の高い大都市圏での募集が多く、また実績や指導経験などによっても年収にだいぶ差が出てくる職種です。
IT技術と情報は日々更新されていくため、現状持っているスキルに甘んじることなく勉強を重ね、指導手腕を磨いていく必要のある職業といえます。
IT関連会社 営業・マーケター
営業は営業力がモノを言います。
そして、マーケターは幅広い知識と経験が必要とされ、市場を数値化するスキルは前提として、データを基に将来の展望を予測しなければいけません。
その為に、どんな商品がトレンドになるのか、どんな業界が衰退していくのか、長期的に見渡せる視野が大切です。
また、情報収集力もマーケターに求められる条件で、さらに、マーケターには数値化した情報で、経営陣の心を動かせるだけのプレゼン力や傾聴力や魅力的な資料を作る事務能力など、多岐に渡るスキルが必要とされている職種です。
営業・マーケターの平均年収は682.1万円
営業・マーケティングの職種共実力主義の傾向が強く、IT関連会社の営業・マーケターの平均年収は、682.1万円です。
能力がともなっているなら年収アップが可能ですが、調査や分析によってデータを活かせるだけの知識があってはじめて、マーケターの仕事は成り立ちます。統計学やWeb解析など、専門的な知識は多い方がより高収入を得ることができます。
その為、分析から自力で課題点を探し、解決に向かえる力こそがマーケターの価値を決めるとも言えます。
プロデューサ・ディレクター
プロデューサーやディレクターは、IT関連会社ではWebサイトの企画をする人であることは間違いありませんが、知識がないと企画もできない為、幅広い知識や能力が求められます。
主に、Web制作の現場を管理するだけでなく、企画の立ち上げからクライアントへの営業やプレゼンテーション、予算設定や人材の適切な配置、納品後のアフターフォローなど、プロジェクトの最初から最後まで幅広く関わる必要があります。
この職種はプロジェクト全体を見通す力が求められ、やりがいと共にプロジェクト全体の責任を負わなければならない大変さもある職種です。
プロデューサ・ディレクターの平均年収は792.9万円
プロデューサ・ディレクターの平均年収はIT業界のクリエイター職の中では高水準の792.9万円です。
プロデューサ・ディレクターは、プロジェクトの企画から納品に至る全プロセスの責任を持つ為、リーダーシップや経営感覚など問われる能力は多岐にわたりますが、その分報酬では恵まれています。
また、プロジェクトを自分で企画し、最後まで成し遂げた達成感は、この職種の醍醐味とも言えます。
顧客サポート・ヘルプデスク
顧客サポート・ヘルプデスクは、主にパソコンの技術サポートをする仕事で、サポートする相手によって、社内ヘルプデスクと社外ヘルプデスクの2種類に分類されます。
社内ヘルプデスクの業務内容は、自社の社員から寄せられた社内システムに関する問合せの対応で、対応範囲はとても幅広いという特徴があります。
一方、社外ヘルプデスクは、自社のシステムや機器を卸している企業、自社が提供しているITサービスの利用者など、取引先や一般のお客様をサポートする職種です。
顧客サポート・ヘルプデスクの平均年収は390.9万円
近年もシステムやサービスは複雑化しており、今後も安定した需要がある顧客サポート・ヘルプデスクの平均年収は390.9万円です。
ヘルプデスクはサポート業務になるため、IT業界全体から見るとそこまで高くない年収ですが、相手の説明や意図をくみ取りながら、原因を把握し、解決に導いていくような高いコミュニケーション能力が要求されます。
デザイナー
最後にデザイナーですが、出版不況とコロナ禍により紙媒体のデザインの仕事が減少している為、近年はWebデザイナーの需要が増え続けています。
デザイナーの平均年収は411.0万円
デザイナーの平均年収は411.0万円です。
DTPデザイナー、WEBデザイナー。そしてUXデザイナーなど、デザイナーの職種はかなり細分化されることで、業務範囲もかなり異なります。
これらを平均することで年収は高くない印象ですが、AIの普及により開発やデザインといった高度スキルをもった人材には代替がきかないとも言われており、デザイナーは自分のセンスや感性を活かした仕事が出来る職種なのも大きな魅力です。
このように平均年収を見て言い換えると、まだまだデザインというものが一般化していないとも言え、これからの職種とも言えます。
最後に
これらの平均年収も、コロナ禍により大きく変わろうとしています。
Webに関連する職種はかなり細分化もされてきているので、気になった職種について深掘りしていくといいでしょう。
そしていくつか候補を絞れたら、その業界の人の話を聞いてみるのもオススメです。