- 職務経歴書の読みやすい形式とレイアウト
- 職務経歴書に盛り込む最低限の項目
- レイアウトの注意点
- 読みやすい文章
はじめに結論基本をおさえて、見やすいものを作りアピールしましょう。
職務経歴書は内容と同じくらい外見・見た目が大切で、「この、応募者に会ってみたい」と思わせる内容にする必要があります。
採用担当者にじっくり見てもらえるような、職務経歴書の書き方のポイントについておさえておきましょう。
目次
職務経歴書の読みやすい形式とレイアウト
職務経歴書の書式やレイアウトに決まりはありませんが、ある程度定まったスタイルがあります。
一般的に多く使用されている形式は、次の2つです。
編年体形式
自分の経歴を年代順に書いていく形式です。

入社・退社・昇進・異動などの推移を時系列に並べ、その中に業務内容、実績などなくわしく書き込んでいきます。
順番は、過去から現在に向かって書いていくものと、現在から過去にさかのぼって書いていくものの2種類があります。日本では過去から書いていくのが一般的です。
編年体形式は、履歴書と照らし合わせながら読むことができるので、過程が採用担当者に伝わりやすいという特徴があります。
キャリアの長さや実績を伝えるのにも適しており、もっとも書きやすい形式なので基本的にはこの形式で作成しましょう。
キャリア形式
キャリア形式は自分が関わった職務内容や、プロジェクトごとにまとめていく形式です。

キャリア形式には本人の専門や、得意分野が一目瞭然でわかるメリットがあり、専門職や技術職に向いています。
キャリア形式で書く時は、希望職種に近い職務や、強調したい職務を頭にもってくるのがポイントです。ですが、キャリア形式で書く場合にも、冒頭には簡単な編年体形式の職歴を書き入れておきましょう。
職務経歴書に盛り込む最低限の項目
職務経歴に決まった書式はないので、自己アピールのために企業が求めている人物像と自分にいかに共通点があるかが、書類選考を突破する鍵になります。
その為、企業のニーズに重なる部分は、より具体的にくわしく書いて強調し、それ以外は簡潔に書くことを心がけましょう。
それを踏まえて、採用担当者が「うちの企業向きかどうか?」を判断するために、職務経歴書には以下の項目を最低限盛り込むようにしましょう。
表題
「職務経歴書」と用紙のいちばん上に書く。
氏名・年齢・押印
年齢は、企業が応募の年齢制限をしている場合に書いておいたほうが親切です。尚、職務経歴書への押印は不要なのが一般的です。
希望職種
希望する職種は忘れずに書きます。
とくに募集要項に「デザイナー/コーダー」のように複数の職種が書いてある場合、希望職種を明記しておくことが必要です。
そうすることで採用担当者は、何を希望しているのか最初に確認してから読むことができます。
職務経歴
職務経歴書のメインとなる部分です。
「自分はこういう仕事ができます」「こういうスキルをもっています」ということを採用担当者に伝えるのが目的です。
なので、できるだけ仕事の内容が伝わるよう、具体的に詳しく書きましょう。
入社・退社・昇進・異動・転勤・受賞などの年月を書きます。
会社名と業務内容。必要に応じて資本金、従業員数などの会社概要を記載します。
部署名と自分が携わってきた職務内容、参加したプロジェクトなどについて詳しく書きます。
たとえば営業なら「営業」とだけ書くのではなく、どんな商品を扱っていたのか・営業手法・対象にしていたのは個人か法人かなど、くわしく具体的に書きます。グループやプロジェクト単位で仕事をしてきた場合も同じように書きます。
売上実績・開発実績・管理していた部下の人数など、具体名や数字をあげて書きます。「社長賞」や「成績優秀賞」をとっている場合、それも記入してその賞が年間何人に与えられるものなのか?何人中何人がもらえるものなのか?などを書くと良いでしょう。
また、仕事で身につけたスキルも大いにアピールします。
グループ単位で仕事をしてきた場合には、「必ずしも自分の実績とはいえない」と思うかもしれませんが堂々と書いて良いことです。
その中で自分がどういう点で、どういう分野で役立ったかを書いておくと良いでしょう。
取得した資格、受けた講習など、自主的に行った自己啓発について書きます。なお、この部分だけ強調したい場合は、独立させて参考データに入れても良いでしょう。
志望動機
履歴書にも志望動機の欄はありますが、それでは足りないという場合、職務経歴書に別途欄をつくってもいい。
自己PR
キャリアが短かったり、転職回数が多い場合など、不利な条件がある人は、それをカバーするために自己PRの欄をもうけて熱意を伝えます。
資格などのアピールできるもの
資格・特技・免許・異業種交流など、求人の応募資格に当てはまるものは、冒頭にもってきて強調しましょう。
たとえば求人の内容に「要PCスキル」とあった場合、どの程度のスキルをもっているか、どのソフトを使えるかなどを明記しておきます。
用紙の選び方
A4かB5サイズの白い上質紙を使うことが多く、A4サイズのほうが一般的です。
一般的に、インターネットや市販されているもので入手できる職務経歴書のフォーマットは、A4サイズです。また、編年体形式で記入するようにできています。
A4サイズ以外のサイズのフォーマットを使う場合は、A4サイズに調整して印刷しましょう。
レイアウトの注意点
最も神経を使わなければならないとも言えるのはレイアウトです。
第一に読みやすさを意識して、次のことに気をつけましょう。
上下左右のバランスをとる
左右よりも、上下の余白を若干大きめにとったほうがきれいに見えます。
最低でも20mm、左右に16mmは余白をとるようにしましょう。
字間と行間のバランスをとる
字間は字と字の間のことで、行間は行と行の間のことです。行間は1文字分くらいあいていると読みやすい印象になります。
そして、字間は適度に詰めます。
この時、字間と行間がまったく同じサイズだと、とても読みにくくなるので注意が必要です。その場合、字間より行間を大きめにとりましょう。
全体の文字量のバランスをみる
1枚の用紙に文字がびっしり詰まっていると、それだけで読みにくいというイメージになります。
逆に余白が大きすぎても、内容にスカつきが目立ってしまい意欲が足りない印象を与えてしまいます。
その為、余白がすぎず、かつ読みやすい範囲で文字量を調整しましょう。
見出しを立てる
「希望職種」「職務経歴」「資格」など、項目の見出しを立てる。本文よりもやや大きな字で書く。こうすることによって紙面にメリハリが出る。
箇条書きにする
職務経歴書は自己アピールになるという観点で、いろいろ書いたほうがいいと思うかもしれません。ですが、伝えたい項目を簡潔に箇条書きにした方が読みやすくなります。
必要に応じて表・グラフを入れる
営業実績など、表やグラフを使った方がわかりやすい場合は使っても問題ありません。文章よりも見やすくなる場合があるので、ケースバイケースで使いましょう。
読みやすい文章とは?
職務履歴書全体で読みやすい文章にするために、以下のことは最低限のルールとして守るようにしましょう
短く簡潔に
余分な言葉は省略して簡潔に書いたほうが、言いたいことがストレートに伝わります。なので、短い文章で簡条書きにしてまとめるのが基本です。
これは、長いスピーチが嫌われるのと同じで、だらだらとした長い文章は嫌われます。
また、簡潔にまとめられないのは、事務処理能力がないと見なされるので、とくに事務職を希望している場合には注意が必要です。
文体を使い分ける
「ですます」体と、「である」体を使い分けます。
職務経歴欄は簡潔な記述が要求されるので「である」体を使います。
一方、志望動機や自己PRの欄では「ですます」体を使ったほうがうまく馴染みます。ですが、やたらに「〜である」「〜のだ」を使うと全体的に傲慢な印象を与えてしまうので要注意です。
客観的に書く
常に読む人が理解できるかどうかをチェックしながら書きましょう。
相手がわかるかどうかもかまわず専門用語を常用していないかどうか?ひとりよがりな文章になっていないかどうか?など、常に客観的な視点で書くことが大切です。
最後に
職務経歴書は決まった書式はないので、難しいと思う部分があると思うかもしれません。

しっかりと基本をおさえて、見やすいものを作りアピールしましょう。
参考
参考履歴書・職務経歴書の書き方ハローワーク・インターネットサービス